方軸シャーシと両軸シャーシの違いのひとつが、プロペラシャフトの有無。
プロペラシャフトがあることによって、調整すべき場所も変わってきます。
マシンやシャーシによる個体差もありますが、プロペラシャフトをしっかり調整することでマシンの速さを維持することが可能です。
✅この記事の内容
- プロペラシャフトの種類
- プロペラシャフトを使う上での問題
- ペラシャのピニオンギヤ固定方法
この記事では、プロペラシャフトについて。
プロペラシャフトの種類や、調整が必要となる問題点。
ピニオンギヤの固定方法と合わせて紹介します。
2024年時点で、ミニ四駆に使われているプロペラシャフトは大きく6種類あります。
シャーシによる違いはもちろん、「ノーマル」と「中空軽量」をマシンによって使い分ける必要があります。
そんなプロペラシャフトの場合、駆動関係では調整も必要に。
ギヤカバーの固定やピニオンギヤの調整など、シャーシに合わせて方法が変わってきます。
ピニオンギヤの調整については、身近な道具でも調整が可能。
モーターのピニオンギヤの調整でも使える方法なので、覚えていて損はありません。
プロペラシャフトの種類
ノーマル2mm | ノーマル1.4mm | ノーマル1.4mm | 軽量2mm | 軽量1.4mm | 軽量1.4mm | |
画像 | ||||||
主な対応シャーシ |
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※2024年現在入手可能なもの
ノーマルプロペラシャフト
通常のマシンキットに付属されているのが、ノーマルのプロペラシャフトです。
古いシャーシの場合は、プロペラシャフトの直径が2.0mm。
最近のシャーシであれば、直径が1.4mmのプロペラシャフトになっています。
同じ1.4mmのプロペラシャフトでも、使用するシャーシによって長さも変わってきます。
ピニオンギヤの色によっても判断できるので、シャーシに合ったプロペラシャフトを選択する必要があります。
ノーマルプロペラシャフトの場合、ピニオンギヤの断面が平面になっています。
なのでピニオンギヤとしての強度はありますが、接触面積も大きいので摩擦抵抗も大きい。
プロペラシャフトは消耗品になってくるので、GUPなどで交換が可能になっています。
中空軽量プロペラシャフト
主にGUPとして発売されているのが、中空軽量プロペラシャフトになります。
プロペラシャフトの直径や長さによる適正シャーシについては、ノーマルの場合と同じ。
基本的に、シャーシに合ったGUPを選んで使えば問題ありません。
中空軽量プロペラシャフトという名称通り、ノーマルに比べて軽量なのが特徴。
シャフトの中が中空になっているので、重さが約2/3になっています。
さらに材質もノーマルとは違っているので、プロペラシャフトとしての滑りが良いのもポイントになっています。
またノーマルとは違い、ピニオンギヤのシャーシとの接触面が細くなっています。
この形状によって、摩擦抵抗の減少や余分な干渉も少なくなるのも使いやすい部分です。
また2.0mmの中空軽量プロペラシャフトについては、加工して使われることも多いです。
ポリカボディやマスダンパーの取り付けにビスの代わりに使うことで、引っかかりや軽量化の部分でメリットに。
軽さや摩擦抵抗を気にする場合、ノーマルよりも中空軽量の方が使いやすくなってきます。
中空軽量プロペラシャフトを使った取り付けについては、こちらの記事で紹介しています。
プロペラシャフトを使う上での問題
おすすめはマシンや人による
実際に使われているプロペラシャフトについては、マシンや好みによって分かれてきます。
ノーマルも中空軽量プロペラシャフトも、それぞれにメリットデメリットがあります。
ノーマル | 中空軽量 | |
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価格 | 110円(2本セット) | 154円(2.0mmは176円) |
重さ | 重い | 軽い |
強度 | 強い | 弱い |
接地面積 | 多い | 少ない |
特に使用するプロペラシャフトのポイントになってくるのが、ピニオンギヤの接触面積。
接触面積が大きいほど摩擦抵抗も大きくなり、シャーシの受け部分に干渉する可能性も出てきます。
しかし接触面積が大きいことで、モーターからのパワーを伝える際のパワーロスは少なくなります。
なのでノーマルのプロペラシャフトは、トルク面などで好まれて使われている場合も。
最近では、無加工改造が基本のB-MAXGPなどの改造も多くなっています。
その場合は、マシンの重さなどを考えて中空軽量プロペラシャフトが使われている場合も多いです。
B-MAXGPについては、こちらの記事で紹介しています。
プロペラシャフトの調整は方軸シャーシの宿命
方軸シャーシを使う場合に悩まされるのが、プロペラシャフトの調整になります。
方軸シャーシでマシンの速さを出す場合、ギヤ周りの駆動が重要。
その際に調整が必要になってくるのが、プロペラシャフトの位置や固定になってきます。
方軸シャーシの駆動を考える時、よく聞くのが「プロペラシャフトが暴れる」という表現。
スイッチを入れた際に、プロペラシャフトが浮き上がってカタカタとパワーロスが起きてしまいます。
その際は、ギヤカバーなどのAパーツを調整して固定する必要が出てきます。
またマシンを走らせて悩まされるのが、プロペラシャフトのピニオンギヤのズレ。
「ペラシャが伸びる」と言われるほど、ピニオンギヤのズレについては悩まされるポイント。
ピニオンギヤの位置がズレることで、他のギヤに干渉してマシンの速さにも影響します。
プロペラシャフトの調整については、使うシャーシによって正解も変わってきます。
調整位置や固定方法などは、マシンに合わせての工夫が必要になってくる部分です。
ペラシャのピニオンギヤ固定方法
準備するもの
プロペラシャフトのピニオンギヤの固定については、少し手を加えることでしっかり固定することができます。
ピニオンギヤの固定のために準備するものとしては、普段の改造や加工で使うものと同じです。
- ヤスリ
- 瞬間接着剤
- ハンマー
- スペーサーやマスダンパー
- ピニオンプーラー
プロペラシャフトの調整をするときに重要なのが、レギュレーション違反にならないことです。
基本的に、ピニオンギヤをプロペラシャフトから外すのはレギュレーション違反。
なので調整の際は、内側にズラすようにして調整していきます。
ピニオンギヤを内側にズラす
まずはピニオンギヤを、プロペラシャフトの内側にズラしていきます。
プロペラシャフトを、スペーサーやマスダンパーにセット。
そこから、反対側をハンマーなどで叩いていきます。
このときに、プロペラシャフトが曲がらないように注意が必要。
あまり強く叩きすぎるとシャフト部分が曲がってしまうので、真っ直ぐ垂直に打ち込んでいきます。
ピニオンギヤの打ち込みについては、ヤスリで削る範囲だけでじゅうぶんです。
ヤスリで削って、瞬間接着剤を付ける
次にピニオンギヤが取り付けられていた部分を、ヤスリがけしていきます。
ヤスリがけをすることで、シャフト部分にキズがつきます。
これによって表面にガタ付きができ、後の瞬間接着剤の染み込みも良くなるのがポイント。
使用するヤスリについては、いつも改造や加工に使用している金属製ヤスリでじゅうぶん。
軽く当てて、シャフトの表面を削っていきます。
ヤスリがけが終わったら、表面に瞬間接着剤をほんの少し付着。
ここで瞬間接着剤を付けすぎてしまうと、ピニオンギヤからはみ出して他のギヤにも付いてしまうので注意が必要です。
ピニオンギヤを戻す
最後に、瞬間接着剤が乾かないうちにピニオンギヤを戻していきます。
ピニオンギヤを戻す際に使いやすいのが、GUPにもなっている「ピニオンプーラー」。
しっかり安定に固定して戻すことができるので、失敗する可能性も少ないです。
他にも工具で固定してハンマーで戻すこともできますが、最初よりやりづらくはなってきます。
片側のピニオンギヤの調整が終わったら、一度シャーシに取り付けて位置を確認。
シャーシによって調整位置は変わってくるので、しっかり確認してから反対側を調整していくことが大切です。
同じような方法で、モーターのピニオンギヤの固定も可能。
その際もピニオンプーラーがあると作業が捗るので、手元に置いておくのもおすすめです。
商品リンク:タミヤ グレードアップパーツシリーズ No.422 ピニオンプーラー 15422
プロペラシャフトの調整はマシンの速さに直結
2024年時点で、ミニ四駆に使われているプロペラシャフトは大きく6種類です。
シャーシによる違いはもちろん、「ノーマル」と「中空軽量」をマシンによって使い分ける必要があります。
そんなプロペラシャフトで必要になってくるのが、駆動関係での調整。
「プロペラシャフトが暴れる」場合は、ギヤカバーなどの固定。
「プロペラシャフトが伸びる」時は、ピニオンギヤの固定が必要になってきます。
ピニオンギヤの調整については、身近な道具でも調整が可能です。
モーターのピニオンギヤの調整でも使える方法なので、ピニオンプーラーを手元に置いておくのがおすすめです。
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