今のミニ四駆の改造に欠かせないのが、タイヤを薄く加工する「ペラタイヤ」
タイヤの重さだけでなく、ジャンプ後の着地などでも大きな効果を発揮します。
そんなペラタイヤ加工で大切なのは、準備と手順。
ていねいに根気よく加工をしていくことで、精度の高い仕上がりにすることができます。
✅この記事の内容
- ペラタイヤ加工に必要なもの
- ホイールの準備
- ペラタイヤの作り方
- タイヤ表面の仕上げ
この記事では、ペラタイヤの作り方について。
加工前の準備や道具、仕上げの方法についても紹介します。
むずかしい印象のあるペラタイヤ加工も、ひとつずつ工程を踏むことで精度を出すことができます。
- 必要な道具を準備
- ホイールの準備
- ヤスリなどで粗削り
- 目の細かいヤスリで目的径に
- パーツクリーナーで仕上げ
ペラタイヤの作り方としては、リューターもワークマシンもだいたいは同じ。
ペラタイヤ作りで重要なことは、一気に加工しようとせずに地道に削っていくことになります。
ペラタイヤ加工におすすめのタイヤについては、こちらの記事で紹介しています。
ペラタイヤ加工に必要なもの
加工に使用する道具
まずは、ペラタイヤ加工に使用する道具類を紹介していきます。
まず加工したタイヤのサイズを測るのに、デジタルノギスは必要。
正確なタイヤ径に仕上げるためにも、100均などのホビーノギスよりもデジタルノギスがおすすめです。
ヤスリについては、目の粗いものと細かいものの2種類。
そんなヤスリの中でも、荒削り用としておすすめなのは誉ヤスリ。
目詰まりしづらいので、ストレスなくタイヤ加工をすることができます。
仕上げ用のヤスリとしては、#1000くらいのヤスリがおすすめ。
目が細かいヤスリを使うことによって、タイヤ表面をキレイに仕上げることが可能です。
その他にタイヤ加工用のデザインナイフや、仕上げ用としてパーツクリーナーとメラニンスポンジ。
特にパーツクリーナーは仕上げだけでなく、加工中のタイヤ表面の熱を冷ますのにも使います。
タイヤ加工する時は、細かな削りカスが散らかります。
この削りカスが散らかるというのが、ペラタイヤ加工のハードルを上げている要因のひとつ。
そんな削りカスで汚さないためにも、防塵ボックスなどがあると作業後の片付けも楽になってきます。
自作の防塵ボックスについては、こちらの記事で紹介しています。
「リューター」や「ワークマシン」
タイヤ加工のやり方としては、リューターを使う方法とワークマシンを使う方法があります。
加工方法 | リューター | ワークマシン |
---|---|---|
メリット |
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デメリット |
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|
タイヤ加工をする際は、タイヤを回転させながら加工していきます。
なのでタイヤを回転させるために、リューターやワークマシンが必要に。
リューターでもワークマシンでも、タイヤ加工の手順は同じ。
しかし使用する道具によって、加工の手間や注意点は変わってきます。
タイヤ加工におすすめのリューターについては、こちらの記事で紹介しています。
ホイールの準備
ホイールの選別
精度の高いペラタイヤを作るためには、ホイールの選別が必要になってきます。
加工後のペラタイヤで重要になってくるのが、タイヤの精度。
タイヤ径はもちろん、タイヤのブレ具合も大切になります。
タイヤのブレについては、ホイールの精度によっても変わってくる部分。
ブレの大きいホイールでタイヤ加工を進めていくと、加工後のタイヤもブレてしまいます。
そんな失敗を防ぐためにも、必要であればホイールを選別。
ただしホイール選別も、気になる人や余裕があればやるくらいで十分。
選別するためには多くのホイールが必要になるので、よほどブレているホイール以外はあまり気にしないのも必要です。
ホイール貫通
ペラタイヤ加工をする上では、事前にホイール貫通をしておくのがおすすめです。
ホイール貫通をする目的としては、加工の時のブレを無くすため。
ホイール貫通をしたホイールにしっかりシャフトなどを挿すことで、リューターやワークマシンの回転でのブレが少なくなります。
もしホイール貫通をしていないホイールを使った場合、シャフトが奥まで挿さっていないのでホイールがブレてしまう可能性が。
特にシャフトの挿さっていないホイールの外側ほどブレやすくなるので、不均一な加工や加工中にホイールが外れる危険性もあります。
精度の高いペラタイヤ加工をするためには、事前のホイール貫通も必要になってきます。
ホイール貫通のやり方については、こちらの記事で紹介しています。
ホイールの成形
ホイールにタイヤをはめ込む前に、ホイールの形を整えておくことも大切になります。
ほとんどのホイールの形は、よく見るとテーパー状。
ホイールのリム側に向けて、ほんの少しだけ径が大きくなっています。
なのでその状態でタイヤをはめ込んだ場合、タイヤ径にも多少の違いが。
そんなタイヤ径の違いを無くすためにも、ホイールの成形が必要。
デジタルノギスで測りながらホイールの径を均一に削ることで、タイヤをはめた時のブレも少なくなります。
ホイール成形の手順やコツを覚えることで、多少ブレているくらいのホイールであればブレを小さくすることも可能です。
ホイールの成形については、こちらの記事で紹介しています。
ペラタイヤの作り方
ホイールとタイヤの接着
ペラタイヤ加工を始める前に、タイヤとホイールを接着させておきます。
ペラタイヤ加工では、タイヤを回転させながらヤスリなどで加工していきます。
なのでタイヤ加工をしている最中、タイヤには摩擦による熱が。
タイヤは熱を持ってくると、柔らかくなってきて多少の歪みが出てきます。
そんな不安定な状態でタイヤ加工を続けていくと、真円度が高く精度のあるペラタイヤに仕上げることはむずかしい。
さらに歪んできたタイヤは、加工中にホイールから外れてしまう危険も。
そんなトラブルを防ぐためにも、タイヤとホイールを瞬間接着剤などで接着する必要があります。
タイヤとホイールの接着方法については、両面テープや強力な接着剤などを使います。
両面テープの場合におすすめなのは、ブレーキなどにも使える強力粘着タイプ。
瞬間接着剤の場合は、プラスチックにも使いやすい瞬間接着剤がおすすめになってきます。
接着させる際は、歪みが出ないように均等に取り付けていくことが大切。
瞬間接着剤の場合は、接着後にタイヤを回転させることで遠心力によって均一にのばすことが可能です。
タイヤの荒削り
ペラタイヤ加工は、目的のタイヤ径の大きさに近づけるところから始まります。
タイヤの荒削りの方法としては、いろいろあります。
- 荒目のヤスリで削っていく
- デザインナイフで切り取っていく
- 治具を使って目的径までカットする
最初から荒目のヤスリで地道に削っていくことが、ていねいな作業にはなってきます。
ただ少しずつしか削れていかないため、どうしても時間がかかるという欠点も。
タイヤ加工の時間を短縮するためには、デザインナイフや治具を使うのもひとつの方法。
デザインナイフの場合、タイヤの上から刃を入れて1~2mmくらいの幅でカットライン。
次にタイヤの横から刃を入れて、少しずつ切り離していきます。
一気にやりすぎると失敗するので、だいたい1mmくらいずつ切っていくことが重要です。
さらに地道な加工作業に大きな革命を起こしたのが、タイヤの荒削りのための治具。
「ペラクルカッター」であれば、タイヤをはめ込むことでかんたんに荒削りしていくことができます。
加工にはコツも必要になってきますが、作業効率の面では1番おすすめの方法になってきます。
商品リンク:ペラクルカッター
商品リンク:タミヤ クラフトツールシリーズ No.20 デザインナイフ プラモデル用工具 74020
荒削りではタイヤの熱に注意
タイヤの荒削りをしていく上では、摩擦によるタイヤの熱に注意が必要です。
荒削りしていく際、タイヤ径を微調整する上ではヤスリが必要になってきます。
タイヤ表面にヤスリを当てて、タイヤを削っていくことになります。
この時、ヤスリをタイヤ表面に当て続けないことが重要。
摩擦によってタイヤが熱を持ってしまい、タイヤの種類によっては表面が溶けてしまいます。
なのでタイヤ表面の熱を冷ますためには、パーツクリーナーなどが必要。
削ってはタイヤを冷やしてをくり返しながら、加工作業を進めていくことになります。
荒削りとしては、目標とするタイヤ径の+0.5mmくらいまでを目指して削り進めていきます。
商品リンク:ミネシマ プラスチックヤスリ 誉 P1 中目
商品リンク:KURE パーツクリーナー 金属パーツ洗浄剤 840ml 1422
加工におすすめの誉ヤスリについては、こちらの記事で紹介しています。
タイヤ表面の仕上げ
目の細かいヤスリで仕上げ
粗削りで目標の+0.5mm程度までいったら、ペラタイヤ加工の仕上げに入っていきます。
仕上げの作業では、600~1000番の「目の細かなヤスリ」を使って表面を削っていきます。
この時も削り方の注意は同じで、タイヤに熱を持たせないように冷やしながら。
ここからは少し削るたびにデジタルノギスなどで測っていきます。
こうすることで、削りすぎてしまうという失敗を防ぐようにします。
タイヤ径を測る場合、1ヶ所だけではなく3ヶ所くらいで測ることでタイヤ全体での違いを抑えることができます。
商品リンク:ミネシマ プラスチックヤスリ 誉 P2 細目
商品リンク:SCITOOLS ノギス 150mmデジタルノギス
パーツクリーナーでタイヤ表面を整える
目的のタイヤ径までいったら、最後にタイヤ表面を整えます。
ていねいに削っていけば、そこまでタイヤ表面が荒れていることは無いはず。
それでも最後にタイヤ表面をパーツクリーナーなどで拭いてあげることで、仕上がりの見た目も変わってきます。
やり方としては、パーツクリーナーをメラニンスポンジなどに含ませます。
あとはタイヤを回転させながら表面を拭くことで、細かな削りカスなども落とせてタイヤ表面をキレイに仕上げることができます。
仕上げが終わったタイヤ表面が、回転させながら指で触ると吸い付くような感覚になるのを目標に仕上げます。
商品リンク:KURE パーツクリーナー 金属パーツ洗浄剤 840ml 1422
商品リンク:レック 激落ち ダブルポイポイ ( メラミンスポンジ )
ペラタイヤの作り方 まとめ
むずかしい印象のあるペラタイヤ加工も、ひとつずつ工程を踏むことで精度を出すことができます。
- 必要な道具を準備
- ホイールの準備
- ヤスリなどで粗削り
- 目の細かいヤスリで目的径に
- パーツクリーナーで仕上げ
ペラタイヤの作り方としては、リューターもワークマシンも同じ。
大切なのは、一気に加工しようとせずに地道に削っていくことになります。
リューターとワークマシンそれぞれの作り方については、こちらの記事でそれぞれ紹介しています。
コメント
中空ペラタイヤの作り方も教えてほしいです!
コメントありがとうございます。
中空ペラタイヤも作りやすくて良いですね。
あらためて作り方を紹介したいと思います。
600〜1000番のヤスリがいいと書いてありましたが1500、2000などでもいいでしょうか?
コメントありがとうございます。
もちろん、1000番以上のヤスリの方が表面はきれいに仕上がります。
ただタイヤ表面がツルツルすぎると、グリップや摩擦力も変わってきます。
目に見えて変化があるわけではないですが、そこらへんも考えての加工が必要ですかね。
コースによっては、表面がツルツルすぎるタイヤが使いづらい場合もありますしね。