最近のミニ四駆の中でも話題になっているのが、「Basic-MAX GPレギュレーション」。
ミニ四駆経験者ならもちろん、最近ミニ四駆を始めた人でも聞いたことはあるはずです。
そこで気になるのは、どんなルールで、どこまでマシンの改造ができるのかという部分。
2023年時点ではレギュレーションも3.0に改訂されるなど、人気のレギュレーションになっています。
✅この記事の内容
- 基本のB-MAXGPレギュレーション
- Ver.2.0からの変更点
- Ver.3.0からの変更点
- B-MAXGPマシンの改造例
この記事では、Basic-MAX GPレギュレーションについて。
基本のレギュレーションに加え、改訂されたポイント。
実際のB-MAXGPマシンの改造例と合わせて紹介します。
B-MAXGPレギュレーションとは、横浜のFORCE LABOで考えられたミニ四駆のレギュレーション。
その目的は、ミニ四駆初心者や子どもでも気軽にミニ四駆に取り組めるようにと考えられたルールになってきます。
様々な工夫や改造で速いマシンを作り上げるミニ四駆。
そんなミニ四駆を、むずかしい加工や改造無しで組んで競い合うのがB-MAXGP。
その改造のポイントは、「basic」の「B」。
文字通り、B-MAXGPレギュレーションは初心者でも取り組みやすいルールとなっています。
基本のB-MAXGPレギュレーション
ボディはプラボディのみ
B-MAXGPで使用できるボディは、プラボディのみです。
使用できるボディはプラボディだけということで、ポリカボディやクリアボディは使用することができません。
しかし他のシャーシに載せた時やスライドダンパーの蓋が当たる場合は、3mm以内のトリミングやカットは可能。
載せ方も、プラボディをボディキャッチでとめるという基本的な載せ方。
自分の好きなシャーシに自分の好きなボディを載せて走らせることが、楽しみのひとつになってきます。
また後述するVer3.0では、ボディの肉抜きも可能になっています。
シャーシの加工はネジ穴貫通のみ
基本的に、シャーシの加工はできません。
シャーシの加工というと、バンパーカットや電池を取り出しやすくするための穴あけ加工。
どちらの加工も、B-MAXGPレギュレーションの中では認められていません。
しかしシャーシのネジ穴を、2mmのピンバイスなどでの拡張貫通は可能です。
これは改造の時などの作業性が上がるため。
バンパーカットはできませんが、FM-AシャーシやVZシャーシのような、もともと外せるバンパーは外しての改造が可能です。
マスダンパーはビスによる上下運動のみ
B-MAXGPレギュレーションの中では、マスダンパーの設置は固定されたビスによる上下運動のみです。
ミニ四駆の改造で多いのが、フロント提灯などの提灯機能。
しかしB-MAXGPでは、フロント提灯などのような制振機能を取り付けることはできません。
唯一違う取り付け方法が可能なのは、タミヤから市販されている「ボールリンクマスダンパー」。
車軸、タイヤのシャフトを跨ぐような長さでの取り付けはできませんが、他の置きマスダンと違って可動式のマスダンパーを取り付けることができます。
そしてどの取り付け方法でも、マスダンパーが脱落するような取り付けでは失格なので確実な取り付けが必要です。
フロント提灯については、こちらの記事で紹介しています。
タイヤの加工はホイール貫通のみ
タイヤ、ホイール周りでの加工は、ホイール貫通のみが可能となります。
タイヤ自体の加工はできないため、最近は当たり前となっているペラタイヤも使うことができません。
そして、使い続けて削り減ってしまったタイヤもレギュレーション違反となってきます。
しかしB-MAXGPレギュレーションの中でも、ホイール貫通の加工だけは可能。
これはマシンのスピードが上がるほど、マシンのタイヤが取れやすくなるのが理由。
それを防ぐために、ホイール貫通をして72mmなどの長いシャフトを通すことができます。
B-MAXGPレギュレーションの場合、買ったままのタイヤをきれいに切り取らないと走りに影響が出てくるのも楽しみのひとつになってきます。
ホイール貫通については、こちらの記事で紹介しています。
プレート類は皿ビス加工のみ
B-MAXGPでは、ミニ四駆の加工で多いプレート類の加工も皿ビス用の座グリ加工のみです。
B-MAXGPではプレート類を切ったり、大きく削ったりという加工はできません。
なので、市販の状態のプレート類を組み合わせてマシンのセッティングを出す必要があります。
その中でもプレートに可能な改造は、皿ビス用の座グリ加工のみ。
これはビスによって手やコースを傷つけないために必要な、ミニ四駆改造のマナーの部分になってきます。
モーターと電池はタミヤ公式と同じ
使用できるモーターや電池は、タミヤの公式レギュレーションと同じになっています。
アルカリ電池でも、充電電池でも使用が可能。
使用するモーターも、ノーマルから高回転モーターまで使うことができます。
さらに、モーターの慣らしも可能。
しかしB-MAXGPレギュレーションの場合、速すぎるモーターほど完走もむずかしくなってきます。
これはマシン改造の制限により、オープンマシンより車体の限界性能が低いため。
このむずかしさが、B-MAXGPレギュレーションのポイント。
ミニ四駆を始めたばかりの人と経験者が、良い勝負をできる可能性にもなっています。
ミニ四駆の電池については、こちらの記事で紹介しています。
Ver.2.0からの変更点
新しいレギュレーションでは、ローラーの加工も禁止
新しいB-MAXGPのレギュレーションの中では、ローラーの加工は禁止になってきます。
もちろんローラーの素材を変えるなどの加工も無し。
よく見かける、アルミローラーにプラリングを付けるなどの加工はできません。
またローラーに穴を空けるマシニング加工なども、初心者向けの改造では無いので禁止に。
そして、長く使い続けたローラーにも注意。
長く使い続けたことで、ローラーの直径の変化量が1mm以上すり減ったローラーもレギュ違反となってしまいます。
取り付けるローラーの個数やサイズは、タミヤの公式レギュレーションと同じ範囲になっています。
ミニ四駆キャッチャーの加工も禁止
新しいB-MAXGPレギュレーションでは、ミニ四駆キャッチャーを加工しての改造も禁止になっています。
B-MAXGPレギュレーション発足当初は、ミニ四駆キャッチャーを加工しての改造も多かったです。
シャーシへの皿ビス加工ができなかったため、コースへの引っかかり防止やブレーキプレートとしての代用が可能だったミニ四駆キャッチャー。
しかし、B-MAXGPレギュレーションの改訂によって加工が禁止に。
シャーシ底面への皿ビス加工が可能になったことで、加工しての使用は禁止になっています。
なのでB-MAXGPレギュレーションのver.2.0からは、ミニ四駆キャッチャーは正規の使用方法だけになっています。
Ver.3.0からの変更点
ボディの肉抜きが可能に
B-MAXGPレギュレーション3.0からの大きな変更点としては、プラボディの肉抜きが可能になっています。
これまではシャーシと干渉する部分、3mm以内での加工しかできなかったプラボディ。
しかしVer.3.0からは、肉抜き加工も可能になりました。
昔ミニ四駆をやっていた人からすれば懐かしい、「肉抜き」という加工。
Ver.3.0からは、肉抜きをしてメッシュを貼るなどの懐かしい加工もできるようになりました。
これによって、アニマルドライバーなどを載せることも可能に。
アニマル用に、マシンのキャノピー部分を切り取った搭載をすることができます。
しかし、肉抜き加工が可能になったといっても限度はあります。
マシンの原型がわからなくなるような、過度な肉抜きはレギュレーション違反となるので注意。
また肉抜きによって破損したボディも、ケガなどにつながるので使用には注意が必要になってきます。
ボディの肉抜きについては、こちらの記事で紹介しています。
B-MAXGPマシンの改造例
VZシャーシ
2024年時点で最新のVZシャーシは、B-MAXGPマシンとしておすすめです。
VZシャーシの特徴は、シャーシの軽さと駆動の良さ。
ミニ四駆の場合、軽いマシンほど速度を出しやすくなります。
B-MAXGPでは、改造の基本はGUPのポン付け。
なので初めから軽いシャーシの方が、改造後のマシンも軽く仕上げることが可能です。
また最新シャーシであるVZシャーシは、素組み状態でも駆動が優れています。
細かい部分に調整や加工をしなくても駆動が良いのは、B-MAXGPマシンとしても使いやすい部分。
前後のバンパーレスも可能なので、無加工改造が基本のB-MAXGPマシンとしてVZシャーシはおすすめです。
VZシャーシの特徴やB-MAXGPマシンについては、こちらの記事で紹介しています。
MAシャーシ
両軸モーターのシャーシとしては、MAシャーシもB-MAXGPマシンとしておすすめです。
MAシャーシの特徴は、初心者向けなシャーシなこと。
改造の幅も広く、プロペラシャフトによる駆動のむずかしさもありません。
初心者におすすめといわれている理由も、説明書通りの組み立てで速いこと。
両軸モーター特有の作りによって、駆動周りの調整がそこまで必要ないのは大きいです。
シャーシの剛性による重さの部分では、デメリットになってしまう部分も。
しかしGUPの付けやすさやバンクスルーのしやすさなど、B-MAXGPマシンとしておすすめなポイントも多くなっています。
MAシャーシの特徴やB-MAXGPマシンについては、こちらの記事で紹介しています。
FM-Aシャーシ
フロントモーターのFM-Aシャーシは、B-MAXGPマシンとしても人気のシャーシになっています。
フロントモーターのシャーシというと、むずかしいイメージのあるシャーシ。
しかしその中でもFM-Aシャーシは、新しいシャーシということで速さを出すむずかしさがありません。
またフロントモーターによるマシンの重心によって、他のシャーシとは違う走り方に。
特に立体コースでは、マシンのジャンプ姿勢も重要になってきます。
フロントモーターによるマシンの安定性は、他のシャーシと違いを出すことができるのが特徴です。
シャーシの作りによって改造の幅も広いので、無加工のB-MAXGPマシンとしての改造もしやすくなっています。
FM-Aシャーシの特徴やB-MAXGPマシンについては、こちらの記事で紹介しています。
B-MAXは初心者や子供向けに考えられたルール
B-MAXレギュレーションは、初心者や子ども向けに考えられたルールだけあってシンプルです。
むずかしい加工や危ない加工は無しで、ほとんど市販のパーツを組み合わせて改造していくだけです。
- ボディはプラボディのみ
- シャーシの加工はネジ穴貫通のみ
- マスダンパーはビスによる上下運動のみ
- タイヤの加工はホイール貫通のみ
- プレート類は皿ビス加工のみ
- モーターと電池はタミヤ公式と同じ
- ローラーの加工は禁止
- ミニ四駆キャッチャーの加工も禁止
- ボディの肉抜きが可能に
モーター慣らしや電池の育成は可能ですが、マシンの改造は限られてきます。
そんな限られた改造で、どこまで速いマシンを組んで、コースアウトせずに制御できるのか。
初心者でも気軽にマシンを組んで競い合えるのが、B-MAXレギュレーションのすばらしい部分です。
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