マシンの速さに大きく影響してくるのが、シャーシの軸受け。
モーターからのパワーをタイヤに伝える上で、軸受けの摩擦抵抗は大きく影響してきます。
最近では、キット付属の「POM(低摩擦樹脂)」も優秀。
そこからさらに速いマシンにしようとした場合、「ボールベアリング」が選択肢になってきます。
✅この記事の内容
- 軸受けの種類
- ボールベアリングの種類
- 軸受けにおすすめのベアリング
この記事では、軸受けの種類について。
ベアリングの種類と、おすすめのボールベアリングも合わせて紹介します。
ミニ四駆の軸受けとしておすすめのパーツは、この3種類。
マシンを速くする上では、軸受けの精度が重要になってきます。
モータと電池のパワーを、シャフトからタイヤに伝えるのに大切になってくるのが軸受けの摩擦抵抗や精度。
適切な軸受けを使うことによって、マシンの速度への影響を小さくすることができます。
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軸受けの種類
POM(低摩擦樹脂)
今のミニ四駆のほとんどのキットに付属しているのが、「POM」とよばれる低摩擦樹脂の軸受けです。
「POM」は材質的に摩擦係数が低く、耐摩耗性にも優れています。
なので、軽くて滑りが良いのが使いやすい理由に。
使い方によっては、初期の丸穴や六角穴ボールベアリングよりもマシンの速度を出すことができます。
なので最近では、GUPとしてもPOM製の軸受けが発売。
ボールベアリングが使えないGTアドバンスマシンでも、しっかりと速度を出すことができます。
POMはキット付属の軸受けながらも、しっかりグリスアップすることで使いやすい軸受けになってきます。
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プラ素材の違いやGTアドバンスについては、こちらの記事で紹介しています。
ハトメ+プラリング
昔のマシンキットに多いのが、真鍮のハトメとプラを組み合わせて使う軸受けです。
プラリングに、真鍮のハトメをはめ込んで使う軸受け。
真鍮製なのもあり、パーツの寿命としてもあまり長くは使えません。
今のキットの多くは、前述した低摩擦樹脂であるPOMに代わっています。
なので特別な理由がない限り、軸受けとしてはほとんど使われることもありません。
ただしハトメ部分は、AOパーツとしても発売されています。
ハトメについては、軸受け以外の補強として使われることも多いです。
メタル軸受け
GUPで発売されている軸受けの中でも、価格が安いのが「メタル軸受け」です。
軸受け用のボールベアリングの場合、どうしても価格が高くなってしまいます。
しかしメタル軸受けは真鍮製で、価格も1セット110円と安い。
なのでメタル軸受けは、パーツ代を安く抑えたい場合の選択肢のひとつ。
しかしハトメ同様、メタル軸受けはパーツとしての寿命が短い。
なので、すぐに使えなくなってしまうというデメリットが目立ってしまいます。
今のミニ四駆の場合、軸受けにはメタル軸受けよりもキット付属のPOM製の方が使いやすいです。
フッソコート620スチールベアリング
GUPとして発売されている軸受けの中には、「フッソコート620スチールベアリング」もあります。
前述のメタル軸受けの上位互換となるのが、フッソコートベアリング。
硬質スチールにフッ素コートを施した作りになっているので、メタル軸受けよりも寿命は長くなっています。
ただこちらも手ごろな価格の分、パーツとして長く使い続けることはむずかしい。
メタル軸受けより長持ちするといっても、他の軸受けと比べれば消耗しやすいです。
やはりキット付属のPOMの方が優れているので、メタル軸受け同様あまり使われることはありません。
ボールベアリング
ミニ四駆を速くするための軸受けとしては、ボールベアリングが1番の選択肢になってきます。
フルカウルミニ四駆全盛期など、かなり前からミニ四駆のGUPとして使われてきたボールベアリング。
ベアリングは「軸」が回転すると、ベアリング内の複数個の「転動体」が転がります。
この「転がり運動」によって、ベアリングは摩擦抵抗を減らしています。
マシンの速さに直結するのが、タイヤと連動する軸受け。
軸受けにベアリングを使用することで摩擦抵抗を減らし、モーターからのパワーをしっかりとタイヤまで伝えることができます。
そんなボールベアリングも、種類はさまざま。
種類によっては、実用的なものやあまりおすすめできないボールベアリングがあります。
ボールベアリングの種類
丸穴,六角穴ボールベアリング
GUPとしてのボールベアリングの中でも、初期に発売されたのが丸穴ボールベアリングと六角穴ボールベアリングです。
共に発売されたのは第2次ミニ四駆ブームということで、約25年以上前。
当時はマシンを速くするGUPとして重宝されていましたが、今ではほとんど使われることはありません。
今では使われない大きな理由になってくるのが、ボールベアリングとしての精度。
製造工程から最近のボールベアリングとは違い、はめ込み式で組み立てているため精度が不十分。
ベアリング内には球の位置を一定に保つ部品が入っていないため不安定で、特に六角穴ではその影響も大きくなっています。
内輪と外輪のガタつきも大きいため、シャフトを通した時の不安定さが大きいのも使われていない理由になっています。
620ベアリング
AOパーツの620ベアリングは軸受け用のGUPではありませんが、軸受け用のボールベアリングとして多く使われています。
外径が6mm、内径が2mmの620ベアリング。
サイズが軸受けにピッタリということもあり、軸受け用として重宝されているパーツです。
「丸穴」や「六角穴」と違い外輪と内輪のガタつきも少ないので、軸受け用ベアリングとしての精度も高いのが特徴。
特に旧620といわれるマイナーチェンジ前の620ベアリングは、プレ値になるほど精度が高く人気のパーツになっています。
精度が高く使いやすい620ベアリングですが、デメリットがあるとすれば価格。
1袋2個入りのため、マシン1台分揃える場合2袋必要になってしまうのが気になるポイントです。
620ベアリングについては、こちらの記事で紹介しています。
HG丸穴ボールベアリング
軸受け用のボールベアリングとして、2018年に新しく発売されたのがHG丸穴ボールベアリングです。
パーツのイメージとしては、初期の丸穴ボールベアリングの改良版。
過去の丸穴ボールベアリングのような中心部分の遊びも少ないので、軸受けとしての精度も上がっています。
620ベアリングよりも内側の穴が大きいため、620ベアリングのような過度なシャフトの選別が不要。
またパーツの厚みもないので、取り付けた時に軸受け部分からはみ出すこともありません。
ベアリングとしての精度も高く、軸受け用GUPなので4個セット。
なので、価格の部分だけ比較すれば620ベアリングよりも使いやすくなっています。
軸受けにおすすめのベアリング
精度重視なら「620ベアリング」
軸受け用のボールベアリングとして、多くのマシンに使われているのが「620ベアリング」です。
620ベアリングは、ベアリング自体の個体差もありますが全体的に精度が高いです。
ベアリングとしてのガタが少なく、そこそこの耐久性も。
620ベアリング自体に厚みがあるので、使用する場合は72mmシャフトがおすすめ。
ホイール貫通やベアリングワッシャーを活用することで、マシントラブルも防ぐこともできます。
しかしAOパーツとして発売されている620ベアリングは、1セット2個入り。
マシン1台で使用するボールベアリングは4つになるので、2セット必要になってきます。
ミニ四駆のGUPの中でも高めのパーツにはなってくるので、子どもや初心者には手が出しづらくなってしまうのがデメリットにもなります。
しかしマシンを速くするという目的であれば、620ベアリングは十分選択肢になってきます。
商品リンク:タミヤ ミニ四駆用AOパーツ 620ボールベアリング 2個セット
ホイール貫通やベアリングワッシャーについては、こちらの記事で紹介しています。
使いやすさでは「HG丸穴ボールベアリング」
軸受け用のボールベアリングとしては、「HG丸穴ボールベアリング」もおすすめです。
2018年に新しく発売されたのが、HG丸穴ボールベアリング。
従来の丸穴ボールベアリングよりも精度が高く、軸受け用としても使いやすくなっています。
また4個入りで発売されていることから、1セットでマシン1台分がそろいます。
この使いやすさは、620ベアリングよりもメリットにもなってきます。
新品のHG丸穴ベアリングも、脱脂をすることでボールベアリングとしての精度が向上。
マシンや使い方によっては、HG丸穴ボールベアリングも十分使える軸受けになってきます。
商品リンク:タミヤ ミニ四駆グレードアップパーツシリーズ HG丸穴ボールベアリング 4個入
ベアリングの脱脂については、こちらの記事で紹介しています。
おすすめの軸受け まとめ
ミニ四駆の軸受けとしておすすめのパーツはこちら。
マシンを速くする上では、軸受けの精度が重要。
モータと電池のパワーを、シャフトからタイヤに伝えるのに大切になってくるのが軸受けの摩擦抵抗や精度です。
そんな軸受けは、使うパーツによってマシンへの影響も変わってきます。
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